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木構造研究室

【保存版】木造で事務所を計画する時の関連法規まとめ

事務所は人生の大半を過ごす場所

木造の事務所というと、
どのようなイメージをお持ちになりますか?

昔ながらの・・・というイメージでしょうか?

しかし今は高さ350m、地上70階の超高層ビルを
木造で建設しようという構想もあるくらい、
建設資材として注目を集めています。
海外でも環境持続性の観点から、高層ビルの建材に
木材を使用することが増えています。

事務所はビジネスパーソンにとって、
人生の大半の時間を過ごす場所です。

事務所で過ごす時間を快適にすることで、
生産性を高めることができればメリットは大きいです。

また、優秀な人材を獲得するという意味でも、
事務所への投資は効果的です。

無機質なRC造や鉄骨造よりも木造は、
温かみがあり、リラックス効果もあると言われています。
それが注目を
集めている理由かもしれません。

では、事務所を木造で計画する際に、
どのようなことに注意をしなければいけないのでしょうか?


目次
1.事務所は特殊建築物に該当しない
2.木造の事務所における耐火上の要件
3.木造の事務所における内装制限
4.木造の事務所における立地制限
まとめ


事務所は特殊建築物に該当しない

事務所は、法27条による特殊建築物に該当しません。
そのため、大規模建築物の主要構造部に関する法21条の規定に従い、
高さ16m以下、地階を除く階数が3以下で延べ床面積が3,000㎡以下の場合は、
その他の建築物で建設できます。

木造の事務所における耐火上の要件

高さが16mを超える、または4階建て以上の事務所では、
耐火建築物もしくは火災時倒壊防止建物とするか、
あるいは下記の(1)~(3)に示す防火上の技術的基準に
適合する木造建築物の場合は耐火要件が緩和されます(令元国交告193号)

(1)75分間準耐火の措置等(4階建て以下)

主要構造部を75分間耐火構造とし、その上で防火区画などプラスの措置を行う

(2)1時間準耐火の措置等(3階建て以下)

主要構造部を1時間準耐火構造とし、その上で建物の周囲に十分な空地
(幅員3m以上の通路)を設けるなどプラスの措置を行う

(3)30分の加熱に耐える措置(2階建て以下)

強度や耐久性に関して安全が確認された集成材、製材等を用い、
柱および梁について、通常の火災に対して建築物全体が倒壊する
恐れのないことを確かめる(燃えしろ設計)などのプラスの措置を行う。

延べ床面積が1000㎡超える木造建築物は、防火壁により1000㎡以内ごとに
区画する必要がありますが、これを耐火建築物とした場合は、
防火壁の設置が緩和されます(法26条、令113条)。
また、建築面積が300㎡を超え小屋組が木造である場合には、
けた行間隔12m以内ごとに小屋裏に準耐火構造の隔壁を設ける必要がありますが、
天井を強化天井としたものについては、隔壁の設置が緩和されます(令114条)。
延べ面積が3000㎡超の場合は耐火建築物とする必要があります。

下記の表で、階数別、高さ別、規模別に耐火上の要件をまとめます。

<備考>

  • 「その他の建築物」とは、耐火建築物・準耐火建築物以外の建築物のことです。
  • 防火地域・準防火地域に建てる場合には、別の規定があります。
  • 複合用途の建築物とする場合は、上表だけとは限りません。
  • 本記事は2021年3月段階の法規の情報となりますのでご注意ください。
  • 建築基準法やその他基準の改正により、内容が変更することがあります。

木造の事務所における内装制限

木造の事務所の場合、内装に準不燃材料、
難燃材料等の使用が必要などの制限がかかります。

<備考>

  • その他:火器使用室、地階や無窓居室および避難経路は内装制限を受けます。
  • 本記事は2021年3月段階の法規の情報となりますのでご注意ください。
  • 建築基準法やその他基準の改正により、内容が変更することがあります。

木造の事務所における立地制限

事務所の用途は、都市計画用途地域により次の制限があります。

  • 第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、
    第1種中高層住居専用地域、田園住居地域では建てることができません。
    (地方公共団体の支庁または支庁の用に供する建築物で延べ床面積600㎡以内のものは建てることができます。)
  • 第2種中高層住居専用地域では、2階以下で床面積の合計が、
    1,500㎡を超えるものは建てることができません。
  • 第1種住居地域では、一部の用途のものを除き、床面積の合計が3,000m2を
    超えるものは建てることができません。

木造の事務所の計画で建築基準法以外に注意すべき規定事務所の計画で
建築基準法以外に注意すべき規定があります。

まとめ

木造の事務所を計画する場合には、将来の状況変化に対応できる
「可変性の高い空間」にしておくことが重要です。
スケルトン(構造)とインフィル(内装・設備)を明確に分離することで、
間取りの変更や設備機器の更新などリフォームしやすい建物になります。

会社の成長と共に、事務所の在り様も変わっていきます。
可変性、従業員満足度を高めるという視点で構造を選ぶことも重要です。

木造で施設を計画する際には、建築基準法に加え、
関連する条例等を遵守することが求められます。
法律や条例等は常に改正されていきますし、
その解釈や運用については該当の行政窓口や指定検査確認機関等により異なりますので、
本コラムの内容は「記事掲載時の一般的な考え方」であることのご理解、
ご了承をお願いします。

建築実務者の皆様においては、常に最新の法規等の情報をチェックしつつ、
該当の行政窓口や指定検査確認機関等によく内容を確認をしてから
設計や施工を進めていただくようお願い申し上げます。

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