商社のオフィスと倉庫をエントランスや水回りなどの共用部を中央に介し、
並列に配した建物。黒のガルバリウム鋼板に覆われた建物の南西側から立ち上がった
幅1,500㎜の袖壁は、同じ寸法のまま南側に出た軒となって回り込み、反対型の袖壁へと連続し
敷地を柔らかく囲う。建物の開口は30,940㎜で奥行8,190㎜、共有部以外は無柱空間となっている。
木造で倉庫をつくることは一般的ではなく、設計者からの木造の提案は驚きを持って受け取られた。
クライアントは構造計算に基づく耐震性能の高さについて説明を受け、外装工事後には架構を目にし、
木造は脆弱でハードな使用には耐えられないというイメージが変わったという。