代表者ご挨拶

あいまいな木造建築を数字で証明したい

木構造デザインの代表をしております
福田浩史と申します。

はじめに少しだけ、自己紹介をさせてください。

私は岐阜県の小さな町で
三代続く工務店の次男坊として生まれました。

実家は製材所も兼ねた、
自分たちが建てる家は自分たちで製材する、
そんな昔ながらの工務店でした。

もちろん、今はプレカット材を使っていますが、
私が小さい頃は、下小屋で材木を刻み、
出来上がるとそれを職人さんたちが建てていました。

そんな職人さんの姿をいつも見ていました。

昔はおおらかだったので、建築現場に連れて行ってもらって、
よくそこで遊んでいました。

そんな環境で育ったので、自然と建築科に進み、
構造設計を専攻しました。

ただ、当時は、木造と構造の結びつきは弱く、
構造設計というと、鉄やコンクリートがメインでした。

結局、就職したのはゼネコン。

当時は、大きな建築物を手掛けたいという気持ちもあり、
高層マンションや店舗などの構造設計を担当し、
充実した日々を送っていました。

しかし、就職して何年かすると、
幼少期の原体験からか、木造に携わる仕事がしたいという気持ちが
徐々に強くなっていきました。

トラブルは数字で解決できる

ゼネコンに就職し、木造と距離をおいていた私に
無口な父は何も言いませんでした。

父親としては、家を継いでもらいたという気持ちは
少なからずあったと思います。

兄は現場で修行を積んでいたので、
兄弟で現場と設計を任せることができたら、
親としても、工務店の社長としても、
安心できたことでしょう。

東京のゼネコンに就職が決まったことを伝えられた時、
正直、複雑な気持ちだったと思います。

しかし、最後は私の選択を尊重してくれました。

それから数年後、突然、父から連絡が入りました。
それは、あるお客様とトラブルになり、
最悪、訴訟になるかもしれないという相談でした。

建築に携わる方ならお分かりだと思いますが、
顧客とのトラブルは精神的にとてもキツイことです。

大工の感覚で、それも4号特例の範囲内での建物では、
お客様に十分な証明をすることは、なかなか難しいことです。

お客様から、材料の性能が十分なのか、
構造的に安定しているのか証明してほしいと言われた時、
父親の知識ではお客様が納得できる説明はできなかったようでした。

そんな行き違いの末、
下手をすると訴訟にまで発展するかもしれない
という状態に追い込まれていました。

そこで、父に代わって、書類をつくり、
丁寧にお客様に説明しました。

お客様も情報不足の中で不安だったのでしょう。
根拠のある数字をもとにした説明を聞いて、
誤解を解くことができました。

大学で学んだ構造設計の知識がこんなところで役立つとは
思いもしませんでした。

ただ、このことが大きな転機になりました。

日本のあいまいな木造建築を数字で証明する。
木造の構造設計の仕事を広めたいという原点はここにあります。

2010年に施行された「公共建築物等における木材の利用促進法」によって
中大規模の木造建築は増えました。

大規模な建築物が増えれば増えるほど、構造設計の重要性が増します。

木構造デザインは、中大規模木造に専門特化した構造設計事務所です。
中大規模木造建築に安全・安心を提供し、木造の普及に貢献したいと考えています。

社会と暮らしを守る建物こそ環境や人にやさしくあるべき

木の建物に足を踏み入れた時、

木の香り、木の安らぎ、木の温もりを感じることはありませんか?

木構造デザインは、街中の身近な建築物が木造で建設される未来を想像し、
構造設計事務所という立場から建物の「安心と安全」「住み続けられる街づくり」を目指して参ります。

設計事務所様・建設業者様と共に、中大規模建築物における木造の普及に務め、
さらに、構造設計品質を担保する生産者(全国のプレカット工場)と提携し、
構造計算から木構造部材の加工、施工までの一括サポートを行っています。

「公共建築物等木材利用促進法」や木造建築物に関する規制緩和など国の後押しもあり、
木造化をめぐる動きは活発化しています。

一方で、木造化にはそれぞれのプロセスで多くの課題があり、
実現に至らない場合も多く見受けられます。

特に、中大規模建築物を木造で検討する初期段階で、
構造を相談できるパートナーの存在がプロジェクトを進める上で最も大切になります。

木構造デザインは、構造計算だけではなく、幅広いネットワークにより、コスト、防耐火、納まりなど木造での実現に向けてトータルでサポート致します。

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プロフィール

福田 浩史


構造設計一級建築士/コンクリート技士

株式会社木構造デザイン代表取締役社長


1999年三重大学大学院工学研究科・建築学専攻・修士課程修了、
同年4月に熊谷組入社、構造設計部に配属。主に鉄筋コンクリート造や
鉄骨造の高層マンション、店舗設計など大型建築物の構造設計を担当する。
2002年6月エヌ・シー・エヌに移籍し、2020年6月取締役執行役員特建事業部長に就任。
年間500棟以上の大規模木造の相談実績を持つ。
2020年2月木構造デザインの代表取締役に就任。